おじいさんが亡くなった。

いろなことで頭の中がゴチャゴチャで書こうか書くまいか迷ったけど、書いてみる。

今までおじいさんは、実家に帰ればいるものと思っていた。
何回か病気もしたけど、そのつど旺盛な生命力で復活してきた人だった。
今回の病気も克服できるんじゃないかと最初のうちは思っていた。
でも、日に日に弱っていくおじいさんを見ていくうち、今度こそ駄目かもしれないというふうに思うようになって来た。
徐々にやせて意識が朦朧としてくるおじいさんを見ていくのは、大変つらかった。
でもどうすることもできなかった。
ただ顔を見せてあげること、俺にできることはそれくらいしかなかった。
そうこうしている内におじいさんは昏睡状態となり最後は眠るようになくなった。
亡くなってから見ても、どうも寝ているようにしか見えなかった。
布団が呼吸に合わせて上下しているような錯覚さえ覚えた。
でもすごく冷たいし、硬い。
それでも見た目はそのままで何故か死んでしまったことが納得いかなかった。
いざ火葬場へ行くとなるとさすがに涙がこみ上げてきた。
この道をまっすぐ行けば大好きだった温泉地にいけるのに、とか考えていると涙が止まらなかった。
火葬場で最後のお別れのとき、どうしても言いたかったので、声にならない声で「ありがとう。」と言った。
それしか言えなかった。
すべてに対して感謝の気持ちでいっぱいだった。
悲しくて辛かった。
でもお骨を拾うときになると不思議と気持ちがすっきりしていた。
おじいさんは本当に死んでしまったけど、きっと悔いなく死んだんだ、と思えるようになった。
俺のほうもくよくよしないで、生きている間、心配ばかりかけていたおじいさんを安心させてあげられるようにがんばろう。
きっとおじいさんが見守っていて俺の成功を願い祝福してくれるはずだと思った。